昔からの格言で「叩き2走目は買い」という格言が有名ですが、一方で「二走ボケ」という言葉も競馬には存在しています。
今回は休み明け2戦目の馬は買いなのか、それとも切りなのか、過去のデータを参考に分析していこうと思います。
叩き2走目の馬を本命にした前回の失敗パターンはこちら
休み明けの全体成績
まず休み明けの戦目ごとに成績を見ておきます。
休み明け戦目 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
1戦目 | 7% | 13% | 20% | 75% | 73% |
2戦目 | 7% | 14% | 21% | 66% | 72% |
3戦目 | 8% | 16% | 23% | 77% | 75% |
4戦目 | 8% | 17% | 25% | 77% | 78% |
5戦目以上 | 7% | 15% | 23% | 71% | 77% |
「休み明けを叩いた2走目は買い」という格言は休み明け初戦と比較した場合は間違ってはいませんが、格言のイメージ先行か、回収率はダントツで低くなっています。
むしろ4戦目までにかけては、休み明けレースを使うたびに成績が上昇する傾向にあることがわかります。
「叩き2走目は買い」は間違った格言ではないが、2走目以降もレースを使った方が成績は上昇
休み明け初戦着順別、次走成績
続いて休み明け初戦の着順別に叩き2走目の成績を見ていきます。
着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 13% | 24% | 34% | 74% | 82% |
2着 | 19% | 35% | 49% | 68% | 79% |
3着 | 15% | 28% | 40% | 84% | 76% |
4着 | 11% | 22% | 32% | 77% | 76% |
5着 | 7% | 16% | 25% | 67% | 69% |
6着 | 6% | 14% | 23% | 65% | 78% |
7着 | 6% | 12% | 18% | 85% | 76% |
8着 | 4% | 9% | 15% | 81% | 76% |
9着 | 4% | 8% | 14% | 78% | 74% |
10着以上 | 2% | 5% | 9% | 52% | 64% |
休み明けを勝った馬の次走の勝率、連対率、複勝率が2着、3着馬より劣りますが、これは条件戦を勝ち上がった馬は次走昇級戦となるためと考えられます。
昇級戦となる馬の狙い方についてはこちらの記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
休み明け初戦で2着以降だった馬に関しては、着順が良い方が次走の勝率、連対率、複勝率は高い傾向です。
ただし2着の馬は馬柱的に見栄えが良くなり、人気になりやすく単勝回収率に妙味はなくどちらかというと3連系の馬券で抑えでといったところでしょうか。
休み明け初戦の着順が良いほど次走の勝率、連対率、複勝率は高くなる傾向
叩き2走目、間隔別成績
次のデータは叩き2走目の出走間隔によって、成績の変化を出力したものです。
間隔 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
連闘 | 5% | 10% | 15% | 52% | 58% |
中1週 | 6% | 14% | 21% | 55% | 72% |
中2週 | 8% | 16% | 24% | 75% | 74% |
中3週 | 7% | 15% | 23% | 70% | 69% |
中4週 | 7% | 14% | 21% | 78% | 74% |
中5週 | 7% | 13% | 20% | 50% | 66% |
中6週以上 | 8% | 15% | 22% | 73% | 79% |
休み明けを叩いて、中2週間隔で次走に出走してきたパターンが一番勝率、連対率、複勝率が高いという結果になりました。
間隔が詰まりすぎると疲れが抜けず、空きすぎても良くないということでしょうか。
中2週で程よくリフレッシュして出走してくるのが叩き2走目の買いパターンのようです。
これを先ほどまでのデータと複合して、休み明けの買いパターンを探していきましょう。
叩き2走目の狙い目は、中2週で出走してきた馬
叩き2走目を中2週で出走してきた馬の買いパターンを探す!
クラス別
クラス | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
未勝利 | 9% | 16% | 25% | 85% | 77% |
1勝クラス | 9% | 18% | 26% | 67% | 73% |
2勝クラス | 8% | 16% | 25% | 55% | 65% |
3勝クラス | 7% | 14% | 21% | 84% | 80% |
オープン(重賞以外) | 4% | 10% | 19% | 30% | 69% |
重賞 | 5% | 10% | 15% | 164% | 101% |
叩き2走目の馬の成績をクラス別に見ると、未勝利〜1勝クラスの勝率が一番高くなっています。
勝率4%のオープンクラス(重賞除く)と比較すると5%ほどの差があるという結果になりました。
「叩き2走目」は下級クラスであるほど、信頼度が上がる
前走休み明け2〜4着馬の中2週出走馬
叩き2走目の全体成績では2〜4着の成績が複勝率30%を超えていましたので、これらの馬が中2週で出走してきた場合で成績の向上があるか見ていきます。
まずは叩き2走目の全体成績のうち2〜4着の成績を抜粋します。
前走着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
2着 | 19% | 35% | 49% | 68% | 79% |
3着 | 15% | 28% | 40% | 84% | 76% |
4着 | 11% | 22% | 32% | 77% | 76% |
全体成績で見ても休み明けを2〜4着で走った馬の勝率は10%を超えています。
全体成績が把握できたところで、本題です。
休み明けの前走が2〜4着だった馬が中2週で出走してきた場合の成績はどうなるでしょうか。
以下がその成績になります。
前走着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
2着 | 21% | 37% | 52% | 72% | 81% |
3着 | 16% | 29% | 42% | 91% | 77% |
4着 | 11% | 23% | 33% | 88% | 74% |
2,3着だった馬が中2週で出走してきた場合は、叩き2走目の全体成績より成績が向上する割合が高くなっています。
前走2着馬を単純に買い続けた場合複勝率はちょうど50%(2018年〜2022年)なので、休み明けを2着した馬が次走中2週で出走してきた場合の複勝率は2%ほど上回るという結果になります。
たった2%ですが、競馬で勝つには少しでも確率が高い馬を購入するのがセオリーですからこの差は重要です。
休み明けを2〜4着した馬が中2週で出走してきた場合は狙い
叩き2走目中2週出走馬のクラス別成績で未勝利〜1勝クラスの勝率が一番高かったため、前走2〜4着馬+未勝利〜1勝クラスでさらに絞ってデータを見てみると以下の通りになります。
前走着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
2着 | 24% | 41% | 56% | 72% | 82% |
3着 | 18% | 34% | 46% | 105% | 82% |
4着 | 13% | 26% | 37% | 98% | 80% |
複勝率が4%ほど向上しています。
未勝利〜1勝クラスで前走好走して中2週で出走してきた馬がいたら、馬券に組み込んでいくことを検討ですね。
叩き2走目で未勝利〜1勝クラスの中2週出走馬はより勝率、連対率、複勝率向上
キッチリ絞ってきた馬を狙え!
パドック解説などで「休み明けの前走は余裕残し。叩いて絞ってきた今走が狙い目」ということを聞くことも多いと思いますが、果たしてそれは正しいのか?
続いては休み明け前走2〜4着馬で、2走目を中2週で出走してきた馬の体重別成績を見てみます。
体重増減 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
減少 | 16% | 30% | 42% | 71% | 77% |
増減なし | 15% | 29% | 41% | 74% | 74% |
増加 | 15% | 28% | 39% | 70% | 74% |
前走結果が良かった馬で見ているとはいえ、よく言われる叩いて絞ってきた馬というのはデータ的にも狙ってよさそうですね。
先ほどのデータから休み明け好走馬は体重が絞れてきた馬の方が勝率が高いことが分かりましたが、一般的に10kg以上の増減は増えすぎあるいは減りすぎと言われることもあります。
そこで体重が減った馬の中で、減少幅ごとに成績の変化があるのかを見ていきます。
減少幅 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
-1〜-4kg | 17% | 31% | 43% | 79% | 80% |
-5〜-9kg | 15% | 30% | 42% | 62% | 74% |
-10kg以上 | 13% | 27% | 42% | 62% | 75% |
データを見ると通説通り、体重の減少幅が大きいほど成績が落ちていく傾向があることが分かります。
大幅に減りすぎているよりも減少幅は少なく絞ってきている馬の方を狙っていく方が良さそうですね。
前走好走馬が中2週で出走してきた場合、キッチリ体重を絞ってきた馬から狙え!
前走と同距離を使ってきた馬を狙え!
最後に前走との距離比較別の成績を見ていきます。
前走距離比較 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
同距離 | 17% | 31% | 43% | 88% | 79% |
距離延長 | 14% | 26% | 37% | 77% | 71% |
距離短縮 | 15% | 31% | 45% | 74% | 82% |
距離短縮馬の複勝率が高くなっていますが、基本的には勝率が高く回収率も良い前走と同距離を使ってきた馬を買うのが良さそうというデータでしょうか。
前走好走して同距離で中2週で出走してきた馬を狙え
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「叩き2走目は買い」という格言や、「二走ボケ」といった言葉のある休み明け2走目の買い時についてデータ検証を行いました。
今回のまとめはこちらです。
- 休み明け2走目が抜けて成績がいいわけではない。2走目以降もレースを使った方が成績は上昇
- 叩き2走目で狙うなら中2週で出走してきた馬
- クラスは未勝利〜1勝クラスの勝率が高い、クラスが上がると叩き2走目の成績が落ちる傾向
- 休み明けで敗れた馬は、前走の着順が良いほど次走の成績も良い
- 休み明け惜敗して中2週で出走してきた体重を絞ってきている馬を狙う
- 休み明け惜敗して中2週で出走してきた前走と同距離を使ってきた馬を狙う
休み明け2走目が特別成績が良いというわけではないことが分かりましたが、叩き2走目でも上記のように好走パターンを探れば馬券下手からも脱出できるはずです。
ぜひ今回のデータを馬券攻略のヒントにしてください!